並べ立てるほどの美談にもならない平凡すぎる日常

日付が変わってから漸く一通メールを綴り終えて、それからどうも不安で不安で堪らず、失敗してしまったと己の配慮の無さを恨みながら、気を紛らわせる為にとあるサイトの管理人様の日記を拝見していてふと、あぁ、僕に無いのはこういう風に真っ直ぐ心から受け止めて物を見る目なのだな、と思った。
そういう人はこの世に沢山いる、其れをつらいという人もいる。つらいのは仕方ない。ひねた姿勢で見ていてもつらい時はある。
斯く言う自分も、決して純粋でないわけではなく、かといってひねていない訳でもないし、敢えて表すなら両方なのだろう、と時に思うこともある。他人の話で泣きもすれば、感謝されて困ってしまうこともあり、意に反した行動ばかり取ってしまうこともある、それは自分でも訳がわからないほどに統一性が無い。くだらぬ、くだらぬと、息を吐く姿はどう映る。

ネットを夜間にするのは昼間別の行動をしなければならないこともあるが、不意打ちで流れてしまう涙を見せたくない為でもある。携帯を握り締めながら、もしくはパソコンの前に座りながら、涙を流している様はさぞ滑稽。
別に嗚咽というほどのものではない。涙を流すというよりは涙が溢れる、涙が溢れるというよりは涙がこぼれる、涙がこぼれるというよりは涙が出ている、涙が出ているというよりは涙を流している。悲しみは有るのか無いのか解らない。
他人の作り出した創作だとか日記だとか、たとえ其れが何気ないものでも何かをきっかけに涙は生産される。涙については最近漸く復活したところだ。一時期泣けなくなったり泣かなくなったり（後者は喜ばしいのかもしれないが）ということはあった。
泣き顔を見せてもいいひとは限りがある。正直、甘い。見せてもいいと思った人間が何時いってしまうか分からないというのに。

そして何より、自分の泣き顔を自分自身が認めない。
泣く理由が見つからないから。



そしてそれは、言葉にできないだけなのだろう。